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デザイン

by xflag

Live2D技術を用いた映像制作

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ごあいさつ

はじめまして、XFLAG™ スタジオで広告のクリエイティブディレクションを担当している山中です。

グラフィックデザインをはじめ、ウェブサイトや動画広告まで幅広くディレクション・クオリティチェックを行い、ユーザー様に広告を通じてサービス・プロダクトの魅力を伝えるのが仕事です。

昨年末、担当のひとつである動画広告における新しい取り組みとして、映像業界のイラストアニメーション技術・映像制作において著名なLive2D社様のデザインチームである、Live2D CreativeStudio様と協力し《超・獣神祭 WebCM》という動画を制作致しました。

XFLAG™ スタジオは業務の拡大に伴い、動画制作のメンバーも随時募集しています。

最近では、面接時に「どういった業務内容なのですか?」と聞かれる事も多かったため、この機会にディレクションからコンポジットまで一環して進める制作進行スタイルを公開してみようと考えました。

(あまり技術よりな内容ではなく、『こういったフローで1本の動画広告を制作しています』といった内容です)

はじまりは『ユーザーさんにキャラクターをもっと好きになってもらうために』

弊社の動画広告制作では、基本的に広告配信の部署が出稿内容を決定するのですが、イラストアニメーション技術を用いた動画の技術検証を兼ねて制作する事が決まっていたため、それを動画広告に転用した流れでした。
(企画としては『ユーザーの皆様に性能面とは別軸でキャラクターをもっと好きになってもらうために、普段のゲーム内のままのイラストを生きているように動かした動画を作ってみないか』といったものでした)

スタジオでは今回にかぎらずクリエイター・デザイナーが主体となってクリエイティブを制作することも多々あります。そのため今回は全体構成やディレクションまで動画制作のメンバーが担当していました。

今回の社内映像メンバーはわずか3名。映像ディレクターとコンポジッター(+ヘルプの映像ディレクター)でした。

山中は全体のクリエイティブディレクションを担当し、スケジュール管理と映像の品質管理のみを行いました。

コンテ制作開始

なにはなくともまずはコンテ。

目的にあわせて動画の世界観や最終的に伝えたい事を意識しながら表現を文字に起こしていきます(いわゆる字コンテ)。

次に企画との目線あわせのために画コンテを制作し、問題がなければVコン(動く絵コンテです)を見せて最終確認をとります。これで問題が無ければいよいよ制作が開始します。

アートボード制作

企画側とイメージをすり合わせるためにコンポジッターがアートボードの制作も行います。

この工程を挟むことで会話だけで存在していたふわっとした世界がグッとリアルなものに近づきます。

また、認識がズレていた場合もこの工程を経てより具体的なものになっていきます。

Live2D CreativeStudio様との相談

制作の方針を決めてから1週間。

たしかこの段階ではじめてLive2D CreativeStudio様にご相談してお会いしました。

ゲームではなく映像/PVとしてLive2D社様の技術を使わせていただきたいと相談を行い、細かなすり合わせを行っていきます。

最終的な完成アニメーションの品質やどのくらいまで可動するのか?また、通常のイラストでは見えない部分やキャラクターを彩るオブジェクトはどの程度まで書き込むのか...。

イラストアニメーションにおいては素人の私たちに丁寧に細かく解説をしていただきながら、仕様を決めていきました(打ち合わせの後もメールで沢山ご指導いただきました。ありがとうございました...!)。

素材の準備

背景画像などはゲームには存在しないため企画側とすり合わせをしながら外部制作を依頼。

ディレクションは映像制作のディレクターが一元管理を行い、コンポジッターが制作したアートボードを意識しながら最終のイメージを見据えて進行しました。

上がってきたラフに細かくチェックを入れて戻しを行い、ときには構図を起こしたりしながら完成形まで何度もすり合わせていきます。

キャラクターアニメーション

キャラクターアニメーションはほぼLive2D CreativeStudio様に制作いただきました。

力強く大地を踏みしめるゴッドストライク、眼光鋭く佇むルシファー、荘厳な雰囲気を保ちつつもコミカルに動き回るハニワを率いた卑弥呼、一閃で敵を薙ぎ払うカムイ、可愛さを全面に押し出しつつ躍動感を加えたガブリエル、鳩から植物に至るまで丁寧に描かれた幻想的なノア、そして年末の目玉キャラクターのパンドラは進化前・進化後のダブルアニメーション!

どのキャラクターも表情が豊かに・生きているようにアニメーションします(よくみると分かるのですが、呼吸に合わせた細やかなアニメーションを付けていただいています。肩や胸などが呼吸の軸にあわせて上下しているのです。まさに職人技!)。

またアニメーションデータを制作していただくだけではなく、コンポジット作業を意識したパーツ分けなどもご協力いただきました。この一手間が最終品質の向上にも大きく影響を与えました(本当にありがとうございます!)。

キャラクター自身が持っているイラストエフェクト表現に関しても、それぞれのキャラクターにあった細やかなアニメーションを加えていただきました。

ゲーム企画監修

この段階であらためてもう一度ゲーム企画側に監修を依頼。

「カムイの手ってもっと素早く出すイメージ」「ガブリエルの動きはもっとふわふわと軽やかに」「ストライクは最小の動きで敵を倒すようなイメージ」といった印象を教えてもらいながら、Live2D社様とも調整しながらまだ見ぬ理想像にむけて制作を進めていきました。

エフェクト制作

エフェクト制作の工程においては主にAfter Effectsを使い、メインのプラグインとしてはTrapcodeを用いました。

あとはAfter Effectsの基本機能とPhotoshopの書き込みで地道に表現を強化していきました(エフェクトが主体ではなくアニメのようにキャラクターが主役のためです)。

エフェクト演出の素材として足りない部分(たとえば飛び散る岩やイナズマ、ガブリエルの羽根など)は手でひたすら書き足していきつつ、アニメーションを足して絵作りを行っていきました。この工程をふまえることで画に奥行きや空気感を出せたと感じています。

当初3DCGなどのコンポジットとは違い、あくまで平面イラストのコンポジットなので、どちらかと言うとアニメの撮影の感覚で進行していたのですが「よりキャラクターが生きているように感じられるように、生っぽい画にしよう」と意見があがり、奥行きを意識した空気感のある画に仕上げる事となりました。

これにはかなり苦労し、平面のキャラクターを生きているように見せるために影のマスクを数十枚と重ねていき表現を追求しました(結果プロジェクトファイルが凄まじい重さになってしまったのですが...)。

ルシファーのバリアなどはコンポジッターがフラーレン構造を参考に3DCGのモデルを作成しゲームの表現と大きく乖離しないよう演出強化を行いました。

仕上げ・MA

エフェクトを付け終わった動画は最終仕上げの工程に入ります。

空気感をより増すためにマスクを切りながらさらに細かく影を書き足したり、エフェクトを調整していきます。

光り物も足していき、グッと画面が引き締まっていくのを感じながらラストスパートをかけていきます。ココまで来るともうゴールは見えてきているのですが、妥協せずに作り込みを続けます(メンバーは夢の中でも作業していたそうです...)。

そして動画においてのもう一つの主役になるサウンドをつけていきます。

サウンドは社内のサウンドチームがディレクションを行い制作を進行していただきました。BGMは爆絶のテーマのスペシャルアレンジ版、SEは各キャラクターがより引き立つように丁寧に調整していただきました。

これらの最終仕上げの工程を経て、ついに完成版の動画が完成しました。

ついに公開、そしてこれからも

2016年12月28日、モンストニュース内で初めて本動画が公開されました。

公開直後から普段の動画とはまた違った、キャラクター自体のカッコよさや映像自体の内容に対する感想や声をユーザーの皆様からいただき、制作者としては新鮮な感動がありました。

動画広告としても効果は上々で、これを受けてさっそく映像制作チームは次の動画表現を模索し始めました。

新たなチャレンジを受け入れつつ、制作・公開まで任せてもらえるこの環境を与えてくれた会社に感謝しつつ、今後もユーザーの皆様の体験を最大化できる映像を届けていきたいと思います。

【CREDIT TITLE】

制作:XFLAG™ スタジオ|Live2D CreativeStudio ( http://www.live2dcs.jp/ )

Planner:K.Y / MainMovieDirector:S.N / Editor&VFX:Y.H / SoundCreator:K.K / SoundDeractor:H.N / GraphicDesigner:T.E&T.H / MovieDirector:T.I

協力:株式会社Live2D( http://www.live2d.com/ )

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